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御所坊創設期の鎌倉時代に源流を置く、素朴で野趣あふれる「山家料理」

当坊山家料理(やまがりょうり)の原点は、素朴で野趣あふれる堂々とした武家風でした。その背景には、何よりも自分が本当に食べたいと思える料理を、お客様にもお出ししたいという思いがあります。その気持ちを追求するために、当坊は、見た目の華やかさや、伝統的手順にもとらわれません。

かつては、刺身にさえ出来る程の新鮮な秋刀魚を取り寄せ、客室に最も近い裏庭で炭火をおこして、それを塩焼きにしました。そして、それを熱々のまま、懐石コースの流れにとらわれず、当坊の畑で採れたばかりの大根で作ったおろしをたっぷりと添え客室に届けました。また最近では、神戸旧居留地にある老舗の四川料理屋と共同で、御所坊風の麻婆豆腐を作ったりもしました。

現在は、主人が姫路の家島諸島の坊勢島で民宿をしている友人宅で頂いた姫鯖の味に惚れ込んで考えた一品、「姫鯖の棒寿司」を冬場から初夏にかけてお出ししています。姫鯖は夏に穫れた天然の鯖を、手間ひまかけて太らせたもの。脂ののり具合が最高にうまいのです。



本物の素材に拘る

「真金不鍍」という言葉は、金に金メッキは不要という意味で、当坊の料理に対する姿勢に通じます。質の良い物を追求したい。そして、飾り立てた見た目の豪華さにとらわれない料理を目指したい。それは、行き着くところ、素材の良いものに 適う物はありません。

・小代渓谷の清流が流れる土地で米や野菜を自家栽培

有機栽培を求めて、小代渓谷の清流が流れる兵庫県美方郡香美町に、農業法人グリーンパパを2002年に設立。自社農地で野菜を栽培できるようになりました。特に米は非常に手間暇のかかる農法で育てました。また、季節の野菜は、ワサビの原種を育てた小代の清流と、自然環境と人に配慮した有機肥料を使って育てています。

・近郊でとれる本物の肉「神戸ビーフ」「但馬牛」

神戸ビーフ・但馬牛の神戸ステーキ牛肉は1日数頭しか流通しないと言われる神戸ビーフをはじめ、神戸ビーフの元になる但馬牛の血統を受継ぐ銘牛黒毛和牛をお出しします。但馬牛の生命力あふれる純粋な和牛の血筋は、当坊保有農地のある地域である小代の切り立った渓谷によって守られてきました。この但馬牛の子牛をさらに厳選したものが、全国に送られて、名前を変え地場の名牛となるのです。当坊では、これらの本物の肉の美味しさをご賞味いただけるように、食事処「餐房 閑」にて、お客様の目の前で焼き上げて、神戸ステーキとしてお出ししているほか、お泊まりのお客様には、ご希望があれば、御所坊風すき焼き、御所坊風ローストビーフ等のご用意もしています。

・明石浦漁港の出入りを許された神戸でただ一つの旅館

明石浦漁港には瀬戸内の最も良い鮮魚が集まると言われており、通常は大阪黒門市場や京都錦市場等の魚屋が仕入れにくる場所です。御所坊では縁あって当漁港への出入りを許されており、調理長が当漁港の昼網でせり落として持ち帰った特に新鮮で質の良い鮮魚をお出ししています。

また、有馬は瀬戸内の鮮魚だけでなく、日本海の鮮魚も味わえる珍しい土地です。松葉蟹で有名な浜坂漁港からは、松葉蟹だけでなく、ホタルイカ、カレイ、はたはた等、その他の日本海産の 魚介類も取り寄せています。



朝食「丹波黒 山家豆腐」、昼食「つるべ蕎麦膳」

丹波黒 山家豆腐朝食には、大粒の丹波黒を使った湯豆腐等をご提供しています。全国的に有名な丹波の黒豆の中でも、特に厳選したものを使って、九州唐津の川島豆腐と共同で黒豆豆腐を作りました。お客様の目の前で削らせていただく鰹節をたっぷりのせて、濃厚な味のする黒豆豆腐をお楽しみ下さい。



つるべ蕎麦膳昼食メニューの目玉がつるべ蕎麦膳です。そばの前に板わさで一杯飲んでから、蕎麦をすするという江戸前の風流に感動した主人は、当蕎麦膳で、最初にちょっとした盛り込みを用意しました。日本酒「小鼓」とともに、その盛込みをつついて頂いた後に、出来立ての蕎麦をすすって頂ければ、良い塩梅。お昼に軽い上質な時間を楽しんで頂けるのはないでしょうか。そば粉は、調理長出身の椎葉村で焼畑農法により作られたもの等、その時々で手に入る最も良いものを厳選します。そして天候等の状況が許す限り、そば粉を100%使い、調理長が毎朝打っています。しかし、一日に打てる量が限られていますので、蕎麦をご希望のお客様は事前に 予約賜れば幸いです。お取り置きさせて頂きます。

ご昼食・ご夕食は、食事所「餐房 閑」でお出ししています。お泊まりでないお客様も歓迎しておりますので、ぜひお問い合わせ下さい。




山家料理の歴史

現在の日本料理の原型は江戸時代中期の「うおぜん」が発祥と言われています。しかし、その同時期、すでに御所坊では料理の献立が確立されていました。

有馬温泉入初式有馬温泉では毎年正月に、有馬温泉を再興した行基・仁西両上人に初湯に入っていただく行事「入初式」(いりぞめしき)が江戸時代から行なわれており、宝暦五年(1755年)の入初式後に、僧侶達に羅漢式で御所坊が振舞った料理の献立を善福寺の僧侶が記録に残しています。

鱠(なます):ふな からしみそ

栗針刻  はいかしら

汁 :鴨 芹 牛蒡 大根

三つ葉 揚げふ 独活

猪口:塩辛 花かつお

二汁:塩鱈 青昆布 こせう (胡椒は奈良時代に仏教ともに伝わっていた)

平皿:鯛切身 山芋 黒炒

貝焼:鮑 くわい 木耳 玉子 とじ 干山椒

あつもの:菜からしあえ

焼物:鯛一尺余り 生姜 ユズ…等

 
     
 
 
   
     
 
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